夏野菜の贈り物。

「知り合いから、野菜をたくさんもらったから持って行くよ」
週末、独身の友人から連絡がありました。
オーケイ、オーケイ、いっしょに食べようってことね。
美味しくお料理するわよ、まかしておいて!
夕方、彼はパンパンに膨らんだ生成りの布袋を、肩から提げてやってきました。
「知り合いの人が農家でね、昨日、収穫のお手伝いをしたら、おすそ分けしてくれたんだ。ひとりじゃ、こんなに食べきれないからね」
折り目正しい彼は、年配の方によく可愛がられます。
その知り合いの人も、細身の彼に、美味しい野菜をたくさん食べさせたくなったのでしょう。
袋から出てきたのは、小ぶりだけど、はちきれそうにピンと膨らんだおナスやらピーマンやら、とうもろこし…。
茗荷のビニール袋を開けると、ふわっと土の匂いがして、小さなクモが出てきました。
「キミも畑から来たのね。我が家へようこそ」
そっと拾い上げて、ベランダのブルーベリーに放してやりました。
そんなわけで、今夜は夏野菜の宴会です。
ささっとできるものをいろいろ作りました。
とうもろこしは甘辛い醤油だれを塗って、じうじうと網で焼きました。(収穫してすぐのを、電子レンジで加熱してあったので、甘みがしっかり残っていて美味しかった!)
茗荷は、さっと湯がいて梅酢に漬け、温泉卵に添えたり、(豆乳を入れたお出汁に浮かべ、お醤油をちょろっと垂らす)
刻んで、きゅうり・青じそ・納豆と、辛子酢醤油で和えたり、

シンプルに茗荷だけの天ぷらにして、夏の味を満喫しました。

おナスはピーマンやししとうといっしょに、夏の定番、揚げびたしに。
揚げびたしは、ほんとに大好き。
野菜を素揚げして煮汁に浸すだけなのに、シンプルで軽やかな野菜が、油のコクと煮汁に出会うと、こうも力強さを得て、旨みがぐんと広がるから不思議です。

さて、そろそろご飯が炊き上がりました。
ぬか漬けとお豆腐のお味噌汁、それに初物のサンマです。
あっと、サンマが食べかけで失礼。

彼は、野菜のお皿を一枚ずつ、デジカメで撮っていました。
「帰ったらすぐに、野菜をくれた人に写真を送らなきゃ」
「それはいいことよね。きっと喜んでくださるわ」
彼と画像を確認すると、ふむ、なかなか美味しそうに撮れています。
「いろいろ作ってもらってよかったよ。ありがとう。ボクだけだったら、ただ焼いたり刻んでおしまいだっただろうから」
「いえいえ、こちらこそとっても美味しかったわ。ありがとう」
夫もどれどれと、デジカメに手を伸ばしました。
「うん、うまそうだ。こういうのならいつでも大歓迎だから。また期待しているよ」
「ははは、了解了解」
と彼が笑ったところを、夫がカシャッとシャッターを切りました。
本日のお酒;ビール、八海山、自家製梅酒(2004年もの)
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